竜門勇気


糞垂れを
梅雨雨つんなめ聴いて
黒い人





青原に
篠突く木馬
精霊しょうろう





首はねて
ますます盛んな
茶の花瓶





ひねもすの
のたりのたりの
たりのたり






まちのひと
風呂の湯釣瓶に
粒になる





反吐に指
差して小石を
探す夏


火をつけて
溶けない毒を
隠すとき






屍の
蝋燭に似た
甘い色



俳句Copyright 竜門勇気 2016-09-20 07:28:17
notebook Home 戻る  過去 未来