あゆみ むらさき Ⅱ
木立 悟





針の翼
夜の屋根
緑の雨が
楽譜を照らす


街の起伏
夢のつづきの夢ばかりつづき
目覚めも指も
夜になれない夜をこぼす


葉の陰の硝子
雨の奥の太陽
扉の前の光の傷
重なる花のかたちの傷


風はふくらみ
街はきしみ
足の下にある虫たちの天国
かすかな息をまたたかせている


光を曲げる夢が
指に降りては鳴る
ひとつでひとりで在りつづけること
ひとつをひとりを忘れないこと


何も無い空をつらぬく
まばゆい針のむらさき
壊れた夜をさらに壊し
さらにさらにかがやいてゆく


























自由詩 あゆみ むらさき Ⅱ Copyright 木立 悟 2016-09-15 01:50:13
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