異邦の靴
もっぷ

部屋のなかの風速はマイナス
まるでフラスコの底で
蹲るだけの異邦人
となって私は偶像を失い
祈り方を忘れる
(遠ざかってゆく)思い出という名の
私を掌ってきた漣は
枯渇したみずうみで途方に暮れる
、九月九日の靴が履けない



自由詩 異邦の靴 Copyright もっぷ 2016-09-09 09:44:01
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