詩はフレーズで読んでいる
天野茂典


  メロンが食べたい
  風呂上り
  缶コーヒーは2杯飲んだ
  パイナップルでもいい
  きょうは冷える
  パソコンの文字が見にくくなって来た
  電気をつけた
  外を見たがきょうはきれいな夕焼けが見えそうにない
  郵便局から手紙が来なくなってから久しい
  もう手紙というメディアは古いのかもしれない
  でもぼくは待っている
  赤い封筒のもえるような緋文字を
  ぼくを未来に誘い出すような
  劇的なフレーズを
  携帯電話やパソコンのメールもいい
  だが手書きの手紙も捨てがたい
  もう四年は手紙を書いたことがない
  年賀状の返事もだ
  みんなぼくが生きてるか死んでしまったか
  心配してくれてるだろう
  筆不精と多忙のため
  寝てるばかりで何も手につかないのだ
  病気といえば病気だが
  自身いらだっていることも確かだ
  自己変革のときは来ているのだ
  自覚している
  ぼくの中の保守性が全てを抱え込んでいるのだ
  専門家は保守的だといったのは木島始だが
  だからメロンが食べたくなるのだ
  だからパイナップルが食べたくなるのだ
  缶コーヒーを二本も飲んでしまうのだ
  カロリーを考えて
  我慢することを覚えろ
  春休みで女子大は
  火が消えたよう
  ぼくの中に目覚め始めている自己変革の
  火を手のひらに包んで
  そっとそっと
  育ててゆこう
  詩はフレーズで読んでいる

  
  詩はフレーズで読んでいる
  女子大生よ COME BACK



            2005・02・27 


未詩・独白 詩はフレーズで読んでいる Copyright 天野茂典 2005-02-27 17:29:08
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