ナイトシーズ
唐草フウ



  夜が終わりかける頃に
突然迷子になったきがして
 膝を抱えた幼子が
母の帰りを待つような
  糸口のカギを持って出てきてくれる
森の中のリスを待ったようにして
 だけど現実は
鏡を見ながら思いがどんどんあふれてくる
  どうしようもないこと 先のこと
 ぽつぽつと、
さみしさは埋まらない


    そんな種をまき続けて
  ポッと、ひょんなときに芽を出す
    思い出した時に
   ひとりの夜明けにつながる


安らかに寝息を立てて眠りたい
眠りに入るまで やさしく見つめていてほしい
ときどき
そんな夏のはじまる夜









自由詩 ナイトシーズ Copyright 唐草フウ 2016-07-14 09:21:03
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