それが永久の眠りだということを
かんな


戦いがはじまれば
君は何と戦うのだろう
ゴジラであれサイバー攻撃であれ
何と戦っているのかさえ知らされず
戦う日々が来るんだろうか
蜩が鳴いているから
この、
暑い夏を思うのかもしれない

向日葵の傾く方へ
そっと命が燃えている方へ
食べ物をちいさく添える
花束をおく
一日が終わるときに一礼する

でも誰も彼もがむやみにやる必要はない
みんな、と言う
大きなくくりのなかに苦しむひともいる

君のお父さんは
墓参りの習慣が嫌いで
墓を継いでいくという考えを嫌っている
結婚の話をしてるときに
墓じまいの話になったことを覚えている
でもね
墓という概念をどう捉えて
墓参りをするか
君の代で墓をどうするかはおいおい
考えたらいい

夕日が沈む海の方へ
そっと投げる花びらの方へ
誰かの物語りを添える
眠りを教える
それが永久の眠りだということを


自由詩 それが永久の眠りだということを Copyright かんな 2016-07-03 19:51:25
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