Nowhere
深水遊脚



四分休符の先で缶コーヒーを飲み油のにおいに混ぜた溜息


小説が誘った眠り枝分かれした夢のこと栞に話す


盗まれた時間ふたりの行き先をラベルで示す葡萄酒に酔う


恋という言葉封じて信じたいものの数だけ仮面集めた


値踏みする言葉が溜まり清掃を怠った部屋ゴキブリ叩く


短歌 Nowhere Copyright 深水遊脚 2016-06-18 18:14:39
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