瞳は守れ
星丘涙

覚めない感覚が

私を苦しめる

何が欲しいのか

興奮と葛藤の中

諦めきれないものがある

価値のないものに懸命になり

本当の宝をないがしろにしている

後ろめたさに襲われながら

甘い汁を求め続ける

燃え盛る業に焼かれ

満たされない欲望をかきむしる

エロス それが力の源なら

それを生産の糧にして

生き延びればいい

食い尽くされてはならぬ

食い尽くすのだ 飲み込むのだ

夜は心地よく眠り

昼は汗を流すのだ

両刃の剣は痛いだろうし

危険であろう

目を覚まし

冷静であれば 

壊れることは免れる

瞳は守れる


自由詩 瞳は守れ Copyright 星丘涙 2016-06-05 12:22:58
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