朝御飯
chiharu


二人で食べる朝御飯が
何故だか少し恥ずかしかった。

昨晩、互いの体温を感じながら
何もなかったかのように向き合って、
普通に朝御飯を食べている。

夜が来て、また朝が来て
その繰り返し。

ご馳走だったはずの情事が、
朝御飯を食べることと同じように
普通になってゆく。

朝は夜の秘密をそのままにして。

淹れたてのコーヒーの香りが
私の一日の始まり。









自由詩 朝御飯 Copyright chiharu 2016-05-17 08:53:31
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