白い船
星丘涙

白く寂し気な船が今にも沈みそうだ

港の灯りも霧雨に曇っている

故郷の海で荒波を受け傷ついた船底は

修理は不可能の様だ この港に船を沈める

この白い船は ものを言わぬ私

あなたの胸のなか 安らかに瞼を閉じるよ

幼い日に聞いた母の子守歌が聞こえてくる

私の航海も終わった・・・



自由詩 白い船 Copyright 星丘涙 2016-05-10 19:02:07
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