東京
瑞海



東京は
東京という街は

眩しい
脆い
化ける

見渡す限り
灰色とかの無機質で囲まれた城塞
少しの期待と大きな感傷を内包した
この国で1番力のある街

足が少し浮いた状態で歩いていた
不安定で何をするにも怖い
人に会ったり別れたりすれ違ったり
駅舎の柱を一本抜くだけで
壊れてしまいそうな世界
誰もが得体の知れない誰かにもたれかかっている
そんな切ない世界

一番星が掴める私であるのに
遠くにいるあなたには
いつまでたっても辿り着けない

心の内にあったいつかの感情は
風化していく
そのことが本当に悲しくて
東京のどこか有名なネオン街に
身体をうめていきたいです


自由詩 東京 Copyright 瑞海 2016-05-07 22:36:05
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