刺青
レタス

柔らかな
背中の地図を這う指先に
明日を占い
地獄を垣間見て
白蛇のような舌先で
あなたを舐めつくす
不思議なその眼差しに
見入られて
心が波立つようです

巡りあったのはレタスの芽生える季節
言葉では言えない想いの中で

胸の血脈が弾けてしまった
不思議なその眼差し
心が裂けるようです
鮮やかな花のように
散ってくれたなら
その想いは空に消えていったのに

柔らかな
想いだけがすぎてゆく

緑の壺に残った指先

物語が限りなく続き
貴女の瞳を追いかける
限りある命のほとりに


自由詩 刺青 Copyright レタス 2016-05-05 11:48:58
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