水中花
梟 由香里

水中花の生き死にを
誰が気にすると言うのだろう?
美しければそれで良い
上辺を飾る強さが欲しい

死臭を香に混ぜ込んで
命(いき)を留めて時を止め
美しければそれで良い
愛されたいのダメかしら

愛されたい自分を作るのは
意外と強さを求められるの
己の弱さを愛されたくて
いつだって震えてる

美しければそれで良い
ねえそうでしょう?
知ってるわ
何時までも美しくいたならば
私を見ててくれるのでしょう?

何も考えなくて良い
あなたの私は美しい
あなたの中で美しく
思い出になるの水中花


自由詩 水中花 Copyright 梟 由香里 2016-05-02 23:54:50
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