私は何者でもない。
梅昆布茶

世界でいちばん大好きな君に
上海美人の君と
玉川温泉に行こうとおもう

蘇州は水の世界
上海のなんとか空港は海のそば

テレサテンの空港を
しっとり歌うきみは

僕の恋の予感を
お世辞で褒めてくれた

新宿は南口がおおきく変わって
詭弁を弄する都知事をよそに

きみに巡り会う為に人波を彷徨う

東口のみどりの窓口で待っている君は
眼がおおきくてでも知的な中国語の講師

きみが好きみたいだ
ぼくのうたはきみに届くだろうか

レミオロメンのうたのなかで
ぼくは一億人のなかから君を撰んだとあるけれど

でもぼくだって60億人のなかから
きみをえらぼうとおもっている

男はいつも通り幼稚で
そして哀しい生物

神話をもとめても得られなくてもがく
よくホームセンターで売っている
べたという熱帯魚みたいに孤独なんだから




自由詩 私は何者でもない。 Copyright 梅昆布茶 2016-04-28 00:12:37
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