メモ
Lucy
書かねばならない事
を 探して
言葉の海を泳いでいました
今の私に書ける事
を 尋ねて
言葉の風に吹かれていました
波はさざめいて
私を弄び
風は追いつけない速さで
私を通過してしまうので
メモ用紙のように
ぺらぺら
破れていくばかり
カカネバナラナイコト も
カケルコト も
私にはないのだと思い直したら
大海原の只中に
ポツンと顔だし
波に削られる小岩のように
ただ自分のために
濡れて光っているしかない
ということか
分を わきまえるとか
そういうことでもなく
ただせいいっぱい
と言うだけの意味で
空ゆく鳥に
呼びかけるように
瞬く星に
祈るように