『オパール』
ハァモニィベル
※
その痕のことは、
何も知らない
水たまりを、
陽気なアメンボが通りすぎたあとのことは、何も……
みずうみに、
きみが爪先でたてた水の音も、
寝転んで何かを囓ったり、口のかなで転がしたことも、
きみが、独り、青く沈んだことも……
何も知らずに
まるで、
白亜紀のベレムナイトの眠り
墨を纏うきみの、
頬が仄かに輝き出す
頬に、
散りばめた
オパールの
言葉で
※
自由詩
『オパール』
Copyright
ハァモニィベル
2016-03-15 06:05:40
縦