モウ
邦秋

​もう少しで手が届きそうな光でその目が眩んでる
申し上げ難いけれど それは星の様に遥か彼方

妄想だけで生きられたなら幸せだね
儲け話はフィンガーボールで手を濡らしてから

「もう一歩」の手前で止まって
「もう一歩」の手前で止まって
設けられた扉は微笑みを浮かべながらその時を待ってる
モーニングコールで目を醒まして
モーニングコールで目を醒ましてよ
モールスより伝わりやすい言葉、受け止めて

朦朦たる霧が立ち込めた幻想的な景色にさえ
毛頭ないはずの愛が見えてしまう錯覚が怖いのさ

モーグルのように凹凸を滑り落ちていたら
魍魎さえも呆れて苦笑いをしてる

「もう一歩」の手前で止まって
「もう一歩」の手前で止まって
モーションすら無いままに入口より前にエスコートされてる
モーニングコールで目を醒まして
モーニングコールで目を醒ましてよ
網羅なんて夢見るのは間違い極めている

モーターバイクで轢きずって
モーターバイクで轢きずって
盲目で迷惑なそのフィルターを今擦り切らせてあげるから
もう30秒しか無いから
もう一回だけ伝えておく
「網羅なんて夢見るのは間違い極めている」

猛スピードで最期に
猛省が終わったら
「耄碌する前に生まれ変われ」


自由詩 モウ Copyright 邦秋 2016-03-07 12:00:21
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