あの日
ようへい

放埓な生活を他所に
日々の繰り返しが
何よりも出会う私たちの親密さを増している
所々で春の訪れを待ち遠しく感じながら
忙しない日常の中で投げやりな私達は出会う
せめての願いもなく立ち尽くす
呆然とした中で混乱し
失言しては笑っている
意味深な態度を
注意深く悟りながら
黙り込んでいる白昼夢
静かに心寄せ合うと
忽ちに言い争いになる
思い思いに忘れて
一人の空間に舞い戻ると
誰もそこにはいなくて
知らない人の巷では
有名な私も
人知れず悩んでいる
人肌恋しく季節の移り変わる時期に
悩ましく恋しく感傷し
余所余所しい態度を露わにしては
すれ違う男女を見やる
変わらないあの日


自由詩 あの日 Copyright ようへい 2016-02-28 02:26:43
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