光のまつげ 八
信天翁

 「師走」というと
 通り一遍の味けは凡庸だが
 「年積月」などと言い換えると
 陰陽五行説を想起して
 なんとなく 芳香が
 五臓六腑から湧きあがってくる
 かくして・・・・
 老眼を細め
 サンルームの日差しに憩うとき
 卒寿の波と風とが
 静かに季節を刻んでゆく
 


自由詩 光のまつげ 八 Copyright 信天翁 2015-12-28 14:34:21
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