霜月
あなろぐ時計

麗しくあれ、麗しきものであれと嘯いた
眩い季節が、火葬場の炎に、紅く紅く舞い散る
それを麗しいとほめそやす、餓えぬ人々の足元
舞い落ちた死灰を踏みならし、忙しなく行き交ういきものの
剥き出しの無粋な有用の美に、まだ若い寒さが染みる


自由詩 霜月 Copyright あなろぐ時計 2015-11-21 00:20:47
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