花と犬
山内緋呂子

大通りに
白き牡丹を見つけたならば

飼い主の顔を覚えし お犬さまが

「暮らしたら犬を飼おう、君」の声が

「君」


犬をなでれば 君は

尻尾の先に

「花を持ってきたよ」
と鳴く


鳴くんだ泣くんじゃない

鎖骨から 入ってきて


いつも首の開いた服で
二足歩行

君がいなくなってすぐの私をあなたは見ただろうか

煙草を吐き捨て犬を殺したいと思い

「君は記憶力がいいね」

その時には、犬を飼わなかったこと、暮らさなかったことを

全部忘れて、満足するんだ

吐き捨てた 煙草の

それ

どうか溝淵に投げてちょうだい

吐き捨てた煙草の


それ






#即興投げ捨て詩に候


自由詩 花と犬 Copyright 山内緋呂子 2005-02-17 22:58:35
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