別人28号
レタス


機械仕掛けの身体は軋みながら
訳もなく歌い続けていた

彼の燃料といえば
バーモントカレーの甘口チーズオムレツ載せだ
彼は飽くことなく働き続け
燃料を補給する

死をも恐れない彼は
正確な時計を胸に秘め

灰色の世界をものともせずに
働き続ける

ベリリウム製の身体は玉虫色に輝き
永遠の彼方まで働く

それが彼の無機質な哲学だった




自由詩 別人28号 Copyright レタス 2015-10-12 21:17:02
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