キンタマ王子、翔ぶ
花形新次

もしも
キンタマに
羽根があって
自由に翔べたなら
ずっと
ずっと
南の島で
裸のままで
いられたでしょう

もしも
キンタマに
言葉があって
自分の思いを
伝えられたなら
いつまでも
いつまでも
羽根があったら
いいのにって
話すでしょう

だけど
キンタマには
羽根がない
羽根を欲しがる
言葉もない

キンタマはいつだって
パンツの暗い隙間から
眩しい外界の景色を
見つめるだけ

それが
キンタマの運命
キンタマウンメイ


自由詩 キンタマ王子、翔ぶ Copyright 花形新次 2015-10-11 00:09:20
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