キノコジジイ
花形新次

山にキノコ採りに
出掛けたジジイが
3年経っても帰ってこない
「誰か捜しに行けよ!」
と誰も言い出さなかったので
そのままになっていた

みんながジジイのことを
完全に忘れていた頃
若い男女が
ペッティングをするために
山に入った

若い男女が
息荒くお互いの股間を
まさぐっていると
林の中から
人の背ぐらいある
キノコがこちらを
覗いているのが分かった

「この変態キノコめ!」
若い男女はキノコを捕まえると
天ぷらやパスタや鍋
珍しいところでは
オイスターソースでさっと炒めて
食べてしまいましたとさ

おしまい、おしまい


自由詩 キノコジジイ Copyright 花形新次 2015-09-15 22:23:28
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