ビンボーな詩人のための贅沢レシピ すき焼きうどん鍋
atsuchan69
台風一過。
まだ、生きてますか?
ビンボーな、ビンボーな、詩人のみなさん。
大丈夫です、DNAはことばを運ぶためにあなたたちを選んだのです。
なのであなたたちに託された「ことばの伝達」が終わるまで、あなたたちが死ぬことはないでしょう。そしてことばは、あなたたちが死んでしまった後も様々な記録媒体によって残されて、遠く未来世界の「得体の知れぬ誰か」にあなたたちが生きた証しを、きっと確かに伝えるでしょう。
さて、詩を書くという行為は、「犠牲行為」です。
趣味で書くというのなら、それは日記や独り言の類いに他ありません。
あなたたちは、本来はリラックスに充てたり「frustration」の解消に使うべき大切な時間をわざわざ詩作に費やすのです。その内容は、生活に関わる行動記録や心象変化の記録ではなく、おそらく烈しい、言葉による舞踏なのだと思います。ですから、肉体的疲労は伴わないものの、「精神的疲労は尋常でない状態をはるかに超えてしまっている」と言っても、けして過言ではない筈です。
そこでビンボーな詩人のみなさん。
今日は、安くて栄養のある「すき焼きうどん鍋」を紹介することにしました。
すき焼きといっても、高価な牛肉は使いません。豚肉を100~150グラム、もしくは思い切りビンボーな詩人の人だったら肉は使わずに油揚げでも構いません。他に玉葱としらたき(糸蒟蒻)、焼き豆腐、そして量を増やすためにうどんを使います。このとき、もしも春菊や椎茸あるいはシメジを用意できれば、かなり贅沢な仕上がりになります。
「すき焼きうどん鍋」作り方:
◆材料(一人分)
豚肉(コマ切れ) 100~150グラム
うどん 半玉
焼き豆腐 半丁
しらたき(糸蒟蒻 )50グラム
玉葱大 2分の1個
春菊 あれば適量
シメジ あれば適量
砂糖 大匙2杯
醤油 大匙3杯
味醂 適量
麺つゆ(ヒガシマル) 適量
水 適量
生卵 1個
◆レシピ
① 土鍋(6号)に砂糖適当(大匙2杯くらい)・醤油適当(大匙3杯くらい)・味醂適当(大匙1杯くらい)水適当(具材が浸る程度)を入れる。
② ①に豚肉の細切れ100グラム、一口大に切った焼き豆腐半丁、薄切りの玉葱2分の1個、しらたき(50グラム)、うどん半玉、あればシメジや春菊を入れて火にかける。
③ 具材が煮えて、うどんに汁が染みた感じになったら出来上がり。
④ 別の器に生卵を割ってかきまぜる。そこに③のうどんやその他の具材を卵と絡めながら「八月の夜は今米久にもうもうと煮え立つ。by高村光太郎」とか呟きながら、さも浅草で牛鍋を食しているかのように「この剛健な人間の食慾と野獣性とにやみがたい自然の声をきき」、「むしろこの世の機動力に斯かる盲目の一要素を与へたものの深い心を感じ」、「又随所に目にふれる純美な人情の一小景に涙ぐみ」、「のみ、むさぼり、わめき、笑ひ、そして――」額に汗してすき焼きうどん鍋をいただきます。(笑)