たとえば
瑞海


小さい頃の
ハンコ注射の跡のような
こうやって
詩を書いている時間のような

有限であるこの気持ちは

星屑が大気圏で燃え尽きるような
一瞬の産物で
人が母なる海を思うような
懐かしさと何かと
眠りにつくほんの5秒前のような
ふわふわを含んでいる

ただ
言葉にすると
空に飛んで行ってしまうような

繊細であるこの気持ちは

誰かに理解されると
少し浅いような
気がして

だから
何度洗っても落ちない
ワインの染みのように
そっと存在してほしい

どうかと願います




自由詩 たとえば Copyright 瑞海 2015-08-09 21:07:24
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