夏休み
Lucy

昆虫採集の一団が
帰ってきた
今日は夏休み自然教室

予定の時間をはるかに過ぎ
バッタみたいに跳ねて
バスから次々おりてくる子ども達
汗だくの引率者が言うには
みんなそれぞれお目当ての獲物を捕るまでは
どうしてもやめられないと
太陽ぎらぎら
おなかぺこぺこなど
ものともせず
頑張ったのだと

夢中になるとは
そういうことだった。

予定の時間も
可能性の範疇もない
あれを手に入れるまでは
そこに到達するまでは
諦めるなんて
あり得ない

手に手に掲げた虫籠の中で
羽のある夢達が
キラキラ
息づいている





自由詩 夏休み Copyright Lucy 2015-08-06 13:59:35
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