太陽
たけし

熱気動かず
もんわりした空気
掻き分け進むこの日、
個々人の好悪に関係なく
不断にその純度を上げ加速する
熱の光球よ、
この神聖なる存在よ

光の感覚に深い余韻を響かせつつ
苦痛苦悶の肉を魂を遥か越え
無慈悲なまでの愛の光で
無常の内に鳴る常しえを
裸にしては体験させる
瞑目の静けさ、
その異様な蠢きの奥底で


破滅に向かうこの物慾世界、
その成り行きを
しかと確と凝視せよと。


自由詩 太陽 Copyright たけし 2015-07-10 21:23:56
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