メープルシロップ
コハル


発泡酒に浸された義父が
激昂とほぼ同時に
LARKのボックスを握り潰す

いよいよ左耳が切り落とされる
くだらぬ予想を右耳が送信する

ペリペリペリペリ
無頼な前頭葉の継ぎ目は
発煙し 決壊した

彼の紅い顔面へ

メープルシロップをピュッ ピュッ

彼の汚いスウェットへ

メープルシロップをピュッ ピュッ

彼のいくばくかの自尊心へ

メープルシロップをピュッ ピュッ


自由詩 メープルシロップ Copyright コハル 2015-06-30 22:32:45
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