少女
草野大悟2

折れそうな二の腕の、
戸惑いが、
無垢の雪
 ( 羞じらい
、を
ふりつもらせ、
ふくよかな今を、
ふたつ
産んだ

小骨の未来は、
蒼穹

反対はしない。
じっくり煮込む
彼女ら。

夏が
半世紀前に
あったことにも
 ( おそらくは
反対しない
 ( はずだ

あのとき、
船は、
泳いでいた。
軸先に
水平線をはためかせ
今、の、空気を。

曳航するモノクロを、
語る船の、
狂おしい
波跡よ


自由詩 少女 Copyright 草野大悟2 2015-06-30 22:00:12
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