覚醒
たけし

吹き曝しの荒ら家に
青い水溜まり、
懐中時計が沈み
造形を絶えず変化させる窪みの像、
線形時間の詰む停滞を切断し切断し
崩れ開いた天井から降り込む雨に濡れ光りながら
水と水が打ち合い鳴らす音の響きに潜むモノ
剥き出し吸収していく

懐中時計の鋼はくんにゃり歪み変形する−銀の歯車の起動、
青い水ネとなり重なり響き
透明に輝くまで。


自由詩 覚醒 Copyright たけし 2015-06-27 21:27:21
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