ピンポン
生田 稔

 ピンポン

いつしか、ピンポンが
ひとしきり終わって
妻とブティツクに洋服を見ていたら
同じように
外套に身を包んで
佇んでいた、ピンポンで一緒だった
娘、年はいくつとも
判らず

ピンポンの相手を
してもらったら
空飛ぶ円盤のような
カットを返えす女性
この方も年齢なんてわからぬ人
顔細く、中背

親切にラリーを
教えてくださった
年配らしき婦人
「出来るわよ、あなたも」と
今日も教えてもらった
ピンポンに熱心な人

今日のピンポン
帰りがけ
青い空に
一片の雲がかかって
気持の良い
皐月末だった。



自由詩 ピンポン Copyright 生田 稔 2015-05-22 10:10:49
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