佐藤伊織


ふってくるものがたとえ伝えたいことでなくても
私のところにふってくるのなら私がそれを伝えよう

どうしても走り出さずにはいられないのは
扉だけが幾つも私たちの家の中にあらわれるからである

その扉は囲われたもの境目に突如としてあらわれる
だから/わたし/は
囲われたものを破壊せずにはいられないのだ

壊れていく家の中で瓦礫は天井からも空からもふってくる
あらゆるものが私のところへふってくる






自由詩Copyright 佐藤伊織 2015-05-22 00:08:22
notebook Home 戻る