不潔
黒川排除 (oldsoup)

それは風だ、地だ、思うべく手を挙げるその様だ。掴んだ、掴み取ろう、としている、姿が何より美しい。木立のざわめきが語りかける、ざわめきが鼓動と同調する、浄化される、幾千の邪念より深い、刺さって抜けない、邪気を振り払う。考える姿よ、静謐に寂滅、己の罪を、罪を問い、問わば従え。椅子の上から、正義を重んじる、願望する、正も義も重んじる、乞い願う、あるいは守る、大切な人を、大切な人だ、呼吸をともに。暴力を振るってはいけない、また見逃してはいけない。信じなくてはならない、改善のために、すべてを良い流れへ、流れのうちに流れて、流れながらに流れを眺める。眺め、手をとり、手のひら、ぬくもり、あたたかさ、それを伝えよう、悪と見なすな、迷っている、だけと知れ、知れと知れ、知れと知れ、知れと知れ、いずれ自分へ、返るのだ、戻るのだ、傷付ける、のたうちまわる、だがその時、共有される、痛みは風だ、痛みは地だ、邪念の糸を駆け上がり、流れを遡り、遮り、また流れ、人を許すことを、信じること、思いやることを知った、学んだ、心に刻んだ、つもりでいる、その舞い上がった顔面、不潔! この高みも!
ここに立って、何かを為している、ということを信じたい、ということを信じたい、ということを信じたい、ということを信じたい、ということ。


自由詩 不潔 Copyright 黒川排除 (oldsoup) 2003-11-09 02:09:35
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