五月の公園
ふるる

声よ
もっとさびしくおなり

いい風がふく
青葉がいっせいにひらく

ささめく噴水のしぶきあがり
陽が当たって
きららら
金粉みたいに散らばり
水面には細い銀の腕輪

さみどりの風が
君の髪をすいて

小さなお店が出ていて
植木屋さん
サンドイッチ屋さん
くだもののお酒で
テーブルや椅子がゆら

若葉は
妖精の薄衣
楽しく揺れ踊るのは
きっと今日こそ発表会だから

すずらんの花畑に裸足でいる君
太陽もぷるん
ミツバチもびびん
目薬を差した目が
すずしくて好き

寝起きの木々が
さわらさわら

思い出の中の君よ
もっとやさしく
もっと遠くで
笑って


自由詩 五月の公園 Copyright ふるる 2015-05-01 22:11:01
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