白木蓮の灯(あかり)
未有花

春になると
淋しい木々の先に
白木蓮のあかりが点る

ほんのりと明るい白い花は
どんよりした心を照らしてくれるようで
ほっと心が温かくなる

こんなふうに心が晴れない日は特に
花のやさしさがありがたい

やわらかな春の気配に
何かいいことがありそうな気がして
思わず足取りも軽くなって行く

顔を上げて歩く先にはいつでも
白木蓮のほのかなあかり

今日もまた曇りのない心で
歩いて行けたらいい
白い花がそう教えてくれた気がした


自由詩 白木蓮の灯(あかり) Copyright 未有花 2015-04-02 09:29:25
notebook Home 戻る  過去 未来
この文書は以下の文書グループに登録されています。
花図鑑