夕暮れのバス
Lucy

バスの座席に身を沈めると
自分の居場所を見つけた気がした

乗客は疎ら
誰もが無言で
窓の外を見つめている

赤いテールランプの川
灰色のまま濃くなる空に
星のように瞬いてとび去る
光の文字の欠片たち

どこまでも
運ばれて行きたいと思う
黄色い光の川を遡る
勇敢で寡黙で
孤独なバスに乗ったまま







自由詩 夕暮れのバス Copyright Lucy 2015-03-03 17:59:58
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