抱きしめてほしい
瑞海





冷たい風が吹く交差点で
心も凍ってしまわないように
少し頭を垂れている私を
なにも言わないで
抱きしめてほしい

あなたの髪から香る
シャンプーの香りは
とても優しい
ほろほろ溶けてゆくから
抱きしめてほしい

少し低めの声で大丈夫、と唱えれば
きっとタイムマシンはいらないから
抱きしめてほしい

全ての原動力になる
あなたに あなただけに

抱きしめてほしい
抱きしめ返す力を出すには
少し時間がかかるけれど
それでも待っていてくれますか



自由詩 抱きしめてほしい Copyright 瑞海 2015-02-17 22:24:00
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