わたがしが降る日に
月山一天


「これを採るにはこうするんや」

口を大きく空に開けて
走り回っている
おとうと

おおきすぎるそれがちょっとこわい
私に
「これ、わたがしの味がするでぇ」

たくさんの
それには
小さすぎる口で
ゲラゲラわらうの

私は
その一粒、一粒全部
おとうとが食べればいいと思った

わたがしが

空から降るような日には

私は

おとうとがいなくてさみしい








自由詩 わたがしが降る日に Copyright 月山一天 2005-02-04 16:34:12
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