ひとり陽だまり
石田とわ



     家が死んだ
     広い庭に大きな木のある
     昔ながらの家だった
     縁側のあった家は壊され
     大きな木はどこかへ運ばれた
     乾かす洗濯物も
     日向ぼっこする猫も
     芽吹く木もなくなった
     それでも陽だまりはそこにある
     枯れ草色の空き地を
     温めながら
     









自由詩 ひとり陽だまり Copyright 石田とわ 2015-01-20 00:27:31
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