フルスロットル
佐白光

ピッ  ピッ  ピーーーーーー

耳障りな 目覚まし音から一日が始まる

人の数だけは 多いが

空虚な空間の電車に飛び乗り

見慣れた門をくぐる

走ってきた 突っ走ってきた

能力を出し切り 走ってきたつもりだった

自分の能力を認めるのは 自分ではないことに気がついた

フルスロットルで走ってきた自分に疑問を感じた

息切れを感じて 立ち止まる

クラッチを踏み ブレーキを踏む心の準備ができた時

フルスロットルから解放される




自由詩 フルスロットル Copyright 佐白光 2014-12-13 20:13:43
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