時々家に帰ってくる君に
野菜を食べさせなくちゃと料理する私
君は
張り切らなくていいからと言う

じゃあね、また来るからと
出て行くときには
うん、またね
あっさり見送る

君が初めて一人暮らしを始めた時は
心配で様子を見に行った
自作のカレーを御馳走してくれた
その笑顔を
帰りの電車で思い出しては
涙がこぼれた

お母さん大好きと
抱きついてきた幼い日
もうそんな日は戻らない
君にしてあげられることはもう何もない
ただ
無事を祈るだけ

でもこれだけは覚えておいて
どんなことがあっても
私は君の味方だから
ピンチの時には
全力で君を守るから

「もしもし、母さん？俺だけど・・」