口をぽかんと開けて/即興ゴルコンダ(仮)投稿
こうだたけみ
雨
粒一つ
おおきく口を開けて
飲み込もうとする男の子
ひっくりかえした傘に溜めた雨水
その傘うまいこと持ち上げて差してさ
バケツの水かぶるみたいになるなら少しは
た
の
し
い
の
にね
雨 降 っ て 地 か た ま る
たのしいことってそうそうないね
そうそういまいちたのしくないよ
たいくつがそうそうとせきをたつ
たのしめないひとのなだそうそう
ぜんりゃくとそうそうはなかよく
きみのくれたてがみにおりました
おってそうそうへひそむたてがみ
しのそうそうにたずさわるけもの
そうそうがれつをなすさばんなに
しょうたいみたりしまうまのしま
そうそうとしたいずみわくほとり
くちあけまつにはそうそうとして
おいしいことなどそうそうないし
そうそうにしっぽまいておかえり
ただ
い
ま
待ち人来りてほら吹く夕
靴を蹴飛ばし明日は曇り
どっちらけ割り切れない
さよなら三角開く傘
又来てが死角になる
聞こえないあし音と
繰返すもう待たない
男の子はどこなの?
わたしたちの間
見当たらないよ
愛あればいずれ
見送る三角
又来てねと
呟いてみる
きみと
わたし
と
雨
いつか
全身かけて
左右対称になれ