一瞬
ハァモニィベル

またひとつ一瞬が結晶化する。また1つ。それは、速度が潤うにつれ揺蕩う一瞬となり、群れから剥がれ落ちるように、また1つの一瞬となり結晶化する。点滅するこの世界の、瞬く一手一手は、奥に潜そんだ不可視の秒針に合わせて舞落ちていく「眩暈の枯葉」となって、ツミ重なり、フリ積もってゆく忘却の連続。脱ぎ捨てた《終り》に、へばり着いた余韻から溢れ出る受け止めた言葉は理性に化身した釣り針。間違いなく誰かの歴史が絶望と瓜二つでも、ゴミの日は火曜と金曜だと決まっている。


自由詩 一瞬 Copyright ハァモニィベル 2014-10-31 22:57:52
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