地球市民である前に
もっぷ

地球市民である前にニッポン人である自分の足元が視えていますか。
お隣の少年に、おばちゃんに、いったい何が起きているのか
見出した心配事に差し伸べる手を持っていますか?
限界から眼を背けてはいませんか?
本当に自分のできることをわかっていますか?
ちいさいということを恥じてはいませんか?
自分が人間であるということを自覚できていますか?
その事実に正しく誇りを持てますか?
たとえばフクシマの真実や、
たとえば通りがかりの
こどものなみだや、
たとえばあなたのすぐ目の前の
大切な人が、犬が、猫が、胸の奥底で
ひどく絶望していることを
見過ごしてはいませんか?
自分の足元にある、そこ、
灼熱の都市のアスファルトかもしれない
涼しいオフィスの清潔そうな床かもしれない
澄んだ空気と農薬臭とを共に知る畦道かもしれない
眠る田舎町にある古い家屋の畳かもしれない
傾いた工場の厳しい現実かもしれない
あるいは喩えではなくて
ほとんど・まったく動けない人なら
一番体を預けているそこ、
等しく地球です!
たとえばベッドの上であっても!
ベッドの下にも
そこには
等しく地球あり!
そこからはじめましょうよ、
産まれた時に
喩えではなくて
愛を覚えることができていなくても
諦めない心を明らめて
そしてそこからはじめましょうよ
道を歩いて転んでもまた
何度でも、もう一度

この地球の上で等しく
まず
「人間」でありたいものです。



自由詩 地球市民である前に Copyright もっぷ 2014-10-27 23:45:45
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