草野春心



  科せられた罰もないので
  皿の芋をとって齧る
  女より甘い肉のないことを知りつつ
  透明な箱の戸をあけしまいこんだ一輪のすみれ
  壁をうつ夕立ちのつめたさだけで
  すぐに濡れていく このシャツの裾




自由詩Copyright 草野春心 2014-10-26 19:47:00
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