いきづく
かんな



やさしいやわらかいものばかりに
ふれてしまっていると
ひりひり、ひり
としたいたみのあるものをだきしめたくなる
ふあんやあんしんやそういった
ことにかんけいするのかもしれない

うちゅうやほしやつきや
そらのものにあこがれるのはきっと
あしもとばかりみつめるひびにつかれている
ひとがちじょうにおおいから
どうしてどうしていきかたはたんじゅんで
こたえはめいりょうでないのだろう

まいにちことばをつらねたら
さきにみえるようなしんじつにだまされてしまう
わたしもきみもあなたもかれも
だれもかれも、せいかいがすきだから
まちがうことただしくないこといたみをともなうこと
そういうこわさをしってしまった

かんじにするのがおそろしい
ひらがなでごまかしてしまうことになれてしまって
もうそうぞうしてほしい
かいていることつぶやくことつたえることすべて
かくされたものばかりあって
どんなひともうそをおぼえてしまっている

きよらかなきれいなものばかりに
ふれてしまっていると
ひりりりひり、ひりり
むねにこころにそのないめんにただいたみが
はしってかけめぐってたどりつく
にげられないことにあんどするにんげんもおおいのだ

もうおわりにしたい
なみだをながしたことをないてしまったとあらわすこと
うえをむいたりしたをむいたり
いそがしくさわがしくゆとりのないにちじょうにうまり
そのなかでいきよういきようとこきゅうする
まわるまわるまわるじゅんかんするきせつ

ただおそらくきづいている
いきづくことのたいせつなたくさんのいみを。





自由詩 いきづく Copyright かんな 2014-10-09 04:55:33
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