荒れ地に立つ
1486 106

もはや言葉というものに絶望してしまったよ
錆びきった弾丸のように鼓膜や網膜を貫いた

傷付けてもいいものに傷を付けて
見えない針を張り巡らせていく

貴方は何処の誰なのか答えようとはしないだろう
私が何処の誰なのか手に取るように分かるのだろう

ほら今にも醜い色した炎が燃え上がりそうだ

笑われるかもしれないけれど僕はただ
様々なものを愛していきたいだけなんだ

そして緩やかな風が吹く荒れ地に立つ
あんなにも忌み嫌った言葉を正しく使いこなすために


自由詩 荒れ地に立つ Copyright 1486 106 2014-10-08 22:44:37
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