夕暮れに運ぶもの
オイタル

柱時計の六時の針が
伸びたり縮んだりしている
途切れ途切れに
夕暮れの鐘の音を聞く

濃い水色の闇を滴らせ
裏庭を
引きずりながら運ぶものがある
木戸を開けて尋ねると
お前が見よという

誰が見るものか 桶の中
誰が見るものか


自由詩 夕暮れに運ぶもの Copyright オイタル 2014-10-07 17:50:00
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