たこ焼きとラブホテル
灰泥軽茶

たこ焼きは

少し冷めてから食べる

帰る途中に温もりを

暗闇の中

川沿いの公園

ベンチでつまんでいると

カップルが街灯近くの木の下で抱き合っている

ゆっくりとゆっくりと流れる二人だけの世界

ゆっくりとゆっくりと

去って歩いていく姿は宇宙遊泳のようで

跳ねてスローモーション

心の音だけが聴こえてきそうで

そっちへ歩いていけば

どこか遠く異国の島の名前がついたラブホテルが待っている





自由詩 たこ焼きとラブホテル Copyright 灰泥軽茶 2014-09-20 22:54:26
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